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大西宏のマーケティング・エッセンス
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マーケティングを中心に、日々のニュースなどで感じたことを書き綴っています2005年FPNアルファブロガー ・・・【このブログの記事一覧を見る】

格付け会社を格下げしろと怒るフィナンシャルタイムズ

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ギリシャを端に発するソブリンリスクに揺れるヨーロッパ経済ですが、それとともに再び格付会社の格付けがニュースでよく取り上げられるようになりました。正直言っていい加減うんざりさせられます。なぜいまだにまともに格付け会社が取り上げられるのかを不思議に感じていたのですが、フィナンシャルタイムズが厳しい批判記事を書いています。
格付け機関を格下げしろ :

記事の冒頭が、格付け会社を責めるなといわれるが、疑問に感じるというくだりからはじまっていますが、ほんとうに、世界の注目を浴びたいがための格付けなのかと感じさせられることが多く、その格付けをまともに取り上げたり、真面目に報道されることには疑問を感じます。

ロイターも、「市場が敏感になっている時期にギリシャやイタリア、フランスの国債を格下げすることでユーロ圏債務危機を悪化させたとの批判が各国政府から出ている」とし、「イングランド銀行(英中央銀行)のタッカー副総裁は23日、銀行や資産運用担当者は自身の信用状態を自ら判断し、格付け機関への依存を避けるべき、との考えを示した」と報じています。
金融機関は格付け会社への依存を避けるべき=英中銀副総裁 :Reuters :


S&Pなどの米国の格付け会社は、とんでもない住宅ローンの不良債権にもトリプルAの格付けを無節操に行い、それが金融崩壊の一因となったわけですが、その時点で市場からは立ち去るべき存在だったのではないかという思いがします。その格付けのメカニズムは、子供が聞いても呆れるようなほんとうに馬鹿げたものでした。それ以外にもエンロンやワールドコムにも投資適格級格付けを与えていたという前科があります。

フィナンシャル・タイムズは、一連の格下げの後に借り入れ金利が若干低下したのは印象的だとし、S&Pが政治力学の変化を見落としていると指摘していますが、EUの委員からも、時事通信とのインタビューで格付け会社に関しては「透明性や競争性を高める必要がある」と牽制球を投げているのも、やはり格付け方法に疑問を感じるからでしょう。

EUが金融危機をどう乗り越えようかとやっきになっているところに、冷水をかけるどころか、マッチポンプを仕掛けたら当然反発もでてきます。自らの存在をアピールするためにソブリンリスクを利用しているのではないかとなるのです。政府からの資金注入を受けながらとほうもない報酬を受け続けた経営者のひとたちと同じ質のモラル・ハザードを感じます。

投資家が格付け会社にリスクの評価を求めることをやめない限り、金融の世界では生き残るのかもしれないとしても、政治やマスコミが相手にしなければいいのですが、こちらも「危機を煽っていくらの世界」だという人たちもいて、相性がいいのでしょうか。

日本も財政問題を抱え、すでに格付けランクは落としていますが、いずれかの時点で突然国債が売れなくなるということもありえない話ではありません。そうなると、利率が急上昇し、日本の財政は大変なことになります。

自らの存在を印象づける絶好の好機だと判断したときに格付け会社が引き金を引くのでしょう。その情報に反応して、相場をはっているトレーダーたちがデリバティブを使い、国債を売り浴びせることも充分にありえることです。トレーダーの世界は、経済がどうのこうのということとはまったく関係なく、ほんのささいな情報でも、市場が反応すると判断すれば、ひたすら利益を得るための勝負をしかけてきます。

日本も、いつまでも脳天気にやっていると、こういった仁義なき金融の世界の住人たちの餌食になりかねず、それを思うとぞっとします。国会の増税派にしても、増税反対派にしても、まだまだ選挙、党利党略が優先していて、財政再建に対しては考え方が甘いんじゃないか、もっと踏み込んだ改革が必要だと国民の多数は思っているんじゃないでしょうか。

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